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岐阜の住宅/ホワイトステージ

1998Complete

C+A宇野享

これは夫婦とまだ小さな子供ふたりのための住宅である。個人の集合として成立する成熟した家族ではなく、家族形成期にあたる集合体のためには、子供が自立し、家族という集合体が形成されていく過程を包み込むことができる環境を用意することが重要だと考えた。
敷地は岐阜市内の住宅地に位置し、間口8.6m、奥行22mの長方形で、前面道路に北面している。昔は水害の多い地域であったため、床をグランドレベルから1mほど上げることが望まれた。
この建築は、庭に対して開かれた舞台のような大空間と、その左右の細長いヴォリューム、東側の外の廊下で構成されている。西のヴォリュームには、収納と階段が組み込まれているこのヴォリュームがダブルスキンの役目を果たし、室内の熱環境に対する西日の影響を低減している。東ヴォリュームには水回りと2階のロフトで構成され、スペースAと脱衣、トイレの境界は、両面から利用できる収納としている。ロフトは、 大きく開かれた空間に対する閉ざされた静かな空間として、勉強部屋、書斎などに利用できる。白く塗り込められた舞台のような大空間は、スペースA、Bとそこに浮かぶように配置された2階の和室で構成される。南の庭に対して唯一近いの開かれた大きな開口部を持ち、東西の奥行きの深い開口部からの光と、3つのハイサイドライトの柔らかな光に包まれた空間となる。1階は L 型のワンルームになっていて、可動間仕切りにより2室に分割可能である。完全にリニアな空間とはしないで、空間に膨らみを持たせることで死角を設け、穏やかに人と人との距離を選択できるように配慮した。外の廊下は、浴室、キッチンに外部から直接アクセスできる玄関経由のサービス動線となる。
この建築では個人が専有のテリトリーをもたない。可動間仕切りの開閉や和室を含めた立体的な空間により、その時々の行為に適用した場所を選択できる。また、 収納ストックヤードとしてではなく、必要に応じて物を出し入れできるポケットと考えている。ビリヤードの玉が弾けるようにジグザグな軌跡を描きながら、東西のポケットを人が行き来する。ポケットに挟まれた大きなスケールの空間から、簡単にシフトできる小さな窪み、諸室の配列とすることで、多様な行為が共存できる環境を目指した。

DATA

所在地 岐阜県岐阜市
用途 住宅
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 118.90
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