projects

Library

(仮称)静岡新県立中央図書館

2027In Progress

CAt赤松佳珠子大村真也

Other use | Public

未来の図書館をリードするGLOCALな知(地)の拠点
要求水準や予算に合わせ比較検討を行い、柔軟に変更・対応できるよう、細やかな共有の機会を設け迅速な連携を図ります。また施設づくりを通して、県立図書館を支えるひとづくりを目指し、まちづくり、地域情報ネットワークなど多岐にわたる関係づくりにも発展できる体制、きっかけづくりをおこないます。

図書館建築多文化共生宣言
「図書館の自由に関する宣言」を遵守し、情報アクセスの自由を保証し図書館の未来に向けてのサービスを持続的に拡張することをめざして、「図書館建築多文化共生宣言」をここに表明します。図書館という公共空間には、「図書館の自由に関する宣言」以外に、情報アクセスを保証し拡張するメルクマール(指標) として、少なくともふたつ、蓄積されてきました。ひとつは歴史(アーカイヴ)、もうひとつは連携(ネットワーク) です。持続可能な社会との共生を念頭に、アーカイヴとネットワークを実装しアクセシビリティを高める図書館建築のあり方を再考すること。それが私たちの「図書館建築多文化共生宣言」です。

豊かな植生が生み出す変化し続ける外観
各地のワークショップで選定した静岡県・市・町それぞれの地域を代表する植物を、日射や風環境など、各々に適したテラスに配置します。人々に開かれたランドスケープは、図書館の現れ方に自分たちがコミットできるという参加意識を生み出し、手入れをするための定期的な来館を促して、継続的な関係を構築する仕組みとなります。静岡の人々の活動そのものが表出した、変化し続ける豊かな表情を持つ外観を生み出します。

グループから個人まで、多様な活動を受け止める内部空間
多様な活動が街区と繋がる、明るくオープンな1,2 階から、知を探求するための上階の比較的クローズな個人空間へとグラデーショナルに変化する構成です。家具や仕上げには富士宮や天竜の杉・ヒノキなど静岡の木材を積極的に活用し親しみと落ち着きのある空間をつくります。

多様な情報アクセスを保障する多文化共生拠点<サンクチュアリとしての図書館>
ネット検索が百科事典に変わるかの様に一般化し、ICT 化や感染症対策に伴う社会状況の変化によって、図書館でもオンラインでアクセス可能なデジタル情報化が加速しています。そんな時代だからこそ、長い歴史の中で蓄積されてきた図書資料を手に取り、触れることができる信頼感を備え、「表現の自由」や「知る権利」を保障するために資料を長く保存管理する<サンクチュアリ=保護区>としての図書館の存在がより重要になってきます。

知的好奇心を刺激する<ビブリオスケープ>
当図書館の蔵書は葵文庫をはじめとする歴史的貴重書から、行政の発行する様々な統計情報から高度なレベルの専門誌、そしてタウン誌まで極めて多彩です。その圧倒的な資料体のボリュームを視覚的に体験し、知的好奇心を刺激するビブリオスケープを、閉架集密書庫とその周囲を囲む公開書庫によって合理的に創り出します。

圧倒的な資料体のもとに展開する<ライブラリー・カレッジ>
時代の変化に柔軟に対応し、多様な媒体からの知識・情報の入手、知的交流を活発にする仕掛けに満ちた新しい図書館では、設計時から様々なWS を通じて、このプロジェクトそのものが新たな発見や活動を生み出し、人と人の繋がりを強化していく学びの機会となります。誰にでも開かれた入りやすさ、おおらかで明るく、賑わいに満ちた「協働・学び合いの空間」をグラウンドレベルからつながる低層部に展開します。

活動の可能性を広げる多様なテラス
内部機能とテラスが連携することで生まれる多様な活動を、イベント情報としてWEB などで発信し、人々の参加を促します。音楽テラスでは、ちょっとした演奏会が行われたり、ハーブガーデンで栽培したフレッシュなハーブを活用できるキッチンラボ、富士山を眺めながら朝ヨガ会ができるスポーツ・テラス、ものづくりテラスでは天竜杉を使ったパーゴラをWS で製作し、館内やテラス、さらには、まちなかにも展開するなど、図書館発信の多様なアクティビティがワクワクする風景を創り出します。

DATA

所在地 静岡県駿河区
用途 図書館
構造 鉄骨造
規模 地上7階
延床面積 約20,000㎡
共同設計 アイダアトリエ
日建設計(エンジニアリング)
竣工予定 2027年3月
Recent Works

More

© 2024 Coelacanth and Associates all rights reserved