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小田原市消防庁舎 成田出張所 / 岡本出張所

2020Complete

CAt赤松佳珠子大村真也

小田原市消防のモデルケースとなる2施設同時の建設プロジェクトである。
2013年に小田原市消防は神奈川県西地域2市5町の広域消防組織へと生まれ変わった。より大きな消防組織となり災害への対応力の強化や出動時間の短縮などを目指すこと、同時に地域内の老朽化した庁舎を順次再整備し更なる効果的な消防体制を構築することも再整備事業の目的とされた。

成田出張所及び岡本出張所は、その先行計画として2018年にプロポーザルが実施され、今後展開していく消防庁舎のプロトタイプとして、設計を進めるにあたり下記の5つの課題・キーワードを設定し提案した。

①堅牢―地域を守り、防災時にも耐え得る強さを持つこと。
②フレキシブル―様々な敷地に対応できる作り方であること。
③サスティナブル―24時間体制での長期運用に耐え、かつ、設備更新やメンテナンスがしやすいつくりであること。
④機能性―出勤・執務・訓練・生活多様な施設用途にも対応する部屋配置・設えであること。
⑤安心・安全のシンボル―圧迫感を与えない、安心感を与え周辺に溶け込む外観であること。

堅牢でありながら敷地の形状・施設要求に応じて設計対応可能なRC造のグリッドシステムの採用と、仕上げを最小限とし設備機器をシンプルに整理した上であらわしとする内装計画とした。また、各ゾーンからの出動動線を最短としながら、可動建具や家具を用いた重ね使いが可能な効率的な配置・ゾーニング計画とした。加えて、訓練にも使用可能な設えを随所に設けることによる庁舎全体の訓練施設としてのユーザビリティの最大化など、様々なアイデアを消防庁舎が持つべき新たなシステムとして整理した。

このプロトタイプのシステムは、今後も継続して計画される各庁舎が建つ敷地に合わせて繊細な調整が可能なシステムでもある。

成田出張所庁舎は市街地の公園の一角に計画される中核的役割の施設であり、広いフットプリントを持つ形状とし、ロビー空間から外構を通じ公園まで一体的に捉えた”パブリックスペース”を意識した建ち方で計画された。
一方、岡本出張所庁舎は南足柄市の丘の上に位置し、消防職員は自らが守る町を見下ろし地域住民達はその外観から安心のシンボルとして見上げられるよう特徴的なキャンチレバーを設けた。

汎用性が有りながらも地域の特色をすくい上げる、今後の消防庁舎への展開が可能なシステムの設定を目指すプロジェクトである。

DATA

所在地 神奈川県小田原市(成田出張所)
神奈川県南足柄市(岡本出張所)
用途 消防署
構造 RC造
規模 地上2階
敷地面積 成田出張所:1,480.02㎡
岡本出張所:1,130.55㎡
建築面積 成田出張所:758.06㎡
岡本出張所:402.37㎡
延床面積 成田出張所:1,160.37㎡
岡本出張所:654.11㎡
竣工 成田出張所:2020年11月
岡本出張所:2020年9月

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