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Kindergarten

美浜打瀬小学校子どもルーム

2006Complete

CAt小嶋一浩赤松佳珠子

「子どもルーム」とは、学童保育施設である。一般的には、4年生までの子どもたちが放課後を過ごす。打瀬地区には、既存の小学校に付随する2つの「子どもルーム」があるが、増え続ける子どもたちの数に対応してほしいという周辺住民の強い希望により「美浜打瀬小学校」にも併設されることになった。
2,3人の指導員が、宿題、おやつ、お絵かき、外での遊びと、緩やかに時間を区切りながら見守る中で、子どもたちは、自由にそれぞれの時間を過ごすことになる。
しかし、当初与えられた150平米の床面積に80人を収容するという条件は、あまりに無理があった。子どもたちが、小さな場所に押し込められ、様々な場所を自ら発見するという空間リテラシーを失うような環境で過ごすことは避けたかった。
そこで、小学校のグラウンドや隣接する公園緑地も「子どもルーム」の活動の場として捉え、それらに向かって開き、連続するように大きく庇を伸ばした。
また、48φ~355φの径の違う12種類のスチールパイプを室内から庇下へ、自由に配置した。それらはもちろん屋根を支えるストラクチャーであるが、同時に、平面的な空間のヒエラルキーを喪失させる装置でもある。どこまでも自由な空間が、子どもたちの活動の拠点となる。

DATA

所在地 千葉県千葉市
用途 学童保育施設
構造 S造
規模 地上1階
敷地面積
建築面積
延床面積
1,300㎡
224㎡
148㎡

PHOTO

写真 小林浩志

PUBLICATION

GA JAPAN
新建築
80
2006年6月号
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