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Healthcare

花みずきレディースクリニック

2003Complete

C+A伊藤恭行

長崎特有の谷状地形の平地と丘陵地の間にある産婦人科クリニックである。ここでは、病院からの要望と周辺環境に適切に対応しながら、患者、医療サイドの双方にとって快適な空間を作り出すことを目指した。
患者と医療サイドの領域を明確にし、必要充分な連結性を持たせながら、動線の交錯を回避する。産科と婦人科の領域を分ける。外来診察から入院、出産と1年にわたって続く一連の行為の場を分節しながら、その流れを自然に意識できるように配慮するなど産婦人科ならではの動線と、裏は急傾斜である斜面状の公園、表は市街地に面した角地。という敷地上の条件を解決しつつ、十分な開口面積を確保すると同時にプライバシーを守りながら必要諸室とその間の適切な関係性(配置と動線)を作り出していった。
各階で異なる開口を設定し、低層階は柔らかな光だけを取り入れ高くなるに従い徐々に開口を大きくして最上階では全面開口から公園の樹木が見渡せるように計画している。また、通常は裏周りとしてないがしろにされがちな医療動線にも可能な限り自然光を取り入れ、良好な環境を確保した。各階は吹き抜けを通して視覚的に連続しており、異なる種類の光が混在する。
1階に駐車場とエントランス、2階に外来部門、3階に手術部門と入院部門の一部、4階が入院部門となっている。南の公園に面する側には、各階の共有領域(外来待合(2階)、ナースステーションとラウンジ(3階)、デイスペース、ラウンジとテラス(4階))が配置されている。各階での異なるアクティビティが相互に感じられることで、これから出産に向かう妊婦達は半年から一年後の自分の姿をイメージすることができるし、出産を終えた母親達はそれまでの一年を振り返ることになる。2階の外来待合の平面をL字型にし、産科と婦人科の外来を緩やかに分節、また、4階のデイスペースを病室に囲まれた中央にオープンな形で配置することで患者の間に自然な形でコミュニケーションが生まれることを期待している。道路に面する西と北側には、LDR、病室、医局、看護動線、厨房などプライバシーの程度が異なる諸室が配置されている。ここでは、アルミパンチングシートを用いたダブルスキンの外壁により、視線を制御することで対応している。

DATA

所在地 長崎県長崎市
用途 診療所
構造 RC一部S造
規模 地上3階 地下1階
敷地面積
建築面積
延床面積
874.22㎡
539.78㎡
1,988.01㎡

PHOTO

PUBLICATION

新建築 2004年3月号

AWARD

2005年医療福祉建築賞
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