多様なアクティビティを包む光の帯
　増築計画のメインとなる体育館はスポーツと式典や音楽会などに適した場であることが求められた。南北の大きなサッシはポリカーボネート板とし、透過性を確保しながら追突時の安全性に配慮した。その上で、上部の壁を交互にずらし、壁の隙間にガラス窓をはめ込むことで、窓が割れる心配のない開放的な空間で、のびのび球技を楽しみ、発表会では、ずれた壁と天井の吸音面が適切な音環境をつくりだしている。ずれた壁の隙間から差し込む自然光が昼は内部空間を柔らかく包み、夜は照明の明か りがもれて行燈のようにやさしく街を照らしだす。多様なアクティビティを包む光の帯が、幕張新都心を彩る新しい風景となることを願っている。