projects

Complex

ビッグハート出雲

1999Complete

C+A小嶋一浩

出雲地方は日本の神話の発祥の地であり、「ARCITECTURE WITHOUT ARCITECT」に取り上げられた築地松の防風林が点在する散村の風景でも有名なところである。ここにも現代化の波は押し寄せている。この建築はそうした街の新しい駅周辺の整備にあわせて駅前広場とともに計画された。劇場・ギャラリー・スタジオ・レストランなどの主に市民が利用する文化活動のための複合施設である。建築そのものではなく市民のアクティビティの気配がこの場所をつくると考えた。建築はアクティビティを増幅してみせる万華鏡である。

広場から続く1階の床面はハイポイントで周囲より1.7m高い緩やかなマウンドになっている。これは、フラットな地形に変化を与えると同時に、ガラス貼りの建築を寂しく見せない仕掛けでもある。各機能をガラス貼りのウイングに対応させて、その間に庭を挟み込んだラジエータ型の配置をとる。雑木林か公園の中でコンサートを楽しみアートに触れるような空間ができることを目指している。

ガラス貼りの劇場はホワイエ・ホール一体型で舞台上に可動客席を持つ前例のない可変型劇場である。道路からでも施設内の活動が伺える。建築を街路の延長として考えている。大きなガラス面は、コンピュータ制御されて気象(マイクロクライメイト)に応答し2000枚以上のガラスがばらばらに呼吸するように動くエアタイトなダブルガラスルーバー窓でできている。外部気象条件がよいときにはこの窓が全開し、内部と外部が公園の空気で満たされる。この窓は、夏に高温多湿で冬は冷えるこの地方にあわせて、高気密高断熱だけではない方法で柔らかく環境と共存することを目指して開発した。

DATA

所在地 島根県出雲市
用途 文化複合施設(劇場・ギャラリー・スタジオ・レストラン)
構造 S+RC造
規模 地上2階 地下1階
敷地面積
建築面積
延床面積
5,531.84㎡
2,863.41㎡
4,875.03㎡

PHOTO

写真 平井広行

PUBLICATION

日経アーキテクチュア
新建築
GA JAPAN
JA

書籍
1999年7月26日号/2000年3月6日号/2000年4月3日号/2003年7月21日号
2000年3月号
43
40 WINTER,2001

GA Contemporary Architecture 04 / Theater(A.D.A. EDITA Tokyo)
建築のデザイン・コンセプト(彰国社)

AWARD

2000年インター・イントラ・スペースデザインアワード
2004年日本建築学会作品選奨
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